2016年6月26日日曜日

撮影前のお作法2(ステッチを考慮)

撮影前のお作法その2です。

ここからは、みなさん色々工夫を凝らしているでしょうから、あくまでも私流ってことで読んで下さい。

まず、Stitch(映像の縫い付け)をどのようにするのか、それによりお作法も変わってきます。ソフトに任せてAutoにするのか、自分でそれぞれの映像を縫い付けるのかです。

Autoの場合

Autoの場合、人が介在する余地がありません。余地がないので、自動でコントロールポイントと呼ばれる縫い目の位置が決まってくれないと手の施しようがありません。例えば、暗所での撮影とか、晴天の空とか雲が大半を占める場所での撮影とかがこれにあたります。この場合、ソフトはコントロールポイントが見つからないと判断して作業を中断してしまいます。これを防ぐために、以下のことをしてみると良いでしょう。



上半分が真っ黒。この様なロケーションだとStitchが難しくなる

  1. 明るく背景が色々映り込む場所で、事前に撮影を始めておく
  2. 同じ場所で、数回カメラの向きを変えて撮影してみる
 
私が使っている、VideoStitch社のVideoStitch Studioは、Stitchの判断をするフレームを複数指定できるので、上記の対策部分の映像を使い、判断させています。

マニュアルの場合

マニュアルの場合は、自分でStitchの為のコントロールポイントを決めるのですが、結局は、異なる映像の「こことここは同じ物が映っている」と指定していくだけですので、人がそれをする為に、何か目印となる物を撮影しておく必要があります。つまりのところ、撮影前のお作法としては、Autoと同じなのです。

ただ、1点だけ追加でやっておくと良いことがあります。これは一部のカメラでしか使えないかもしれませんが、もしお使いのカメラが、動画と同じ解像度・画角で静止画を撮れるのであれば、試しに同じシーンを静止画で撮影してみて下さい。すると何がおきるのか。実は、デジカメ写真の場合、EXIFと言うメタデータがデータの中に保存されています。ここには、カメラのレンズ特性等の情報もあるのです。そう、Stitchソフトは、このデータを元に各映像の縫い付け方法を判断するのです。そこへ、人間が考えるポイントを追加する。この方法を採用することで、精度が高いStitchができるはずなのです。

通常、ここの数値は、メーカーからもらっている値を入れれば良いことになっていますが、もしかしたら、画角設定を変えてしまっていることがあるかもしれません。そんな時、EXIFメタデータがあれば、Stitchソフトは、映像にごまかされることなく、その値をベースとしたStitchを試みてくれるのです。







2016年6月25日土曜日

制作映像(その2)

2点目は、こちらの映像です。

JWSA(Japan White Shepherd Association=ホワイトシェパード犬協会)のナショナルドッグショーが御殿場にて行われたので、その様子をELMO QBiC MS-1XP ×4(QBiC PanoramaX)にて撮影しました。多少人が分裂していたり、ワンコが小ワープしたりしますが、ショーの様子がわかるかと思います。

ただし、このアダルトメイルクラスだけ、頭数が多い関係で、審査員の方が逆方向に行ってしまいました。その為、どの様な審査をしていたのかまでは映っていないのです。

カメラ:ELMO QBiC MS-1XP ×4(QBiC PanoramaX)
ソフト:VideoStitch Studio v2.1.1
SMMI:使用
Stitch方式:PTGui使用
撮影日:2016年5月29日
撮影場所:静岡県駿東郡小山町 足柄ドッグランCOCO


2016年6月24日金曜日

撮影機材

今回は、撮影機材について書いてみます。

前回アップした映像で利用したカメラは、ELMO社のQBiC PanoramaXですが、こちらはバッテリー内臓型のアクションカメラを4台接続したものなので、長時間撮影には向きません。そこで、大容量のスマフォ用バッテリーを2本用意し、そこからUSBを使って充電することになした。これにより、熱熱暴走さえしなければ、1時間以上の撮影が可能になりました。

尚、普段は三脚を使ってビデオ撮影をしていますが、180°以上の画角を持つPanoramaXですと、三脚の雲台が映りこんでしまいます。これはビデオ用の一脚でも同じことです。そこで、10年以上前に使用していた一眼レフ用の一脚と、LED用照明のスタンドを活用してみました。思っていたより良かったのが照明のスタンドです。照明も向きを頻繁に変えますから、当然のことながら照明用スタンドもフレキシブル。尚且つLED用で大きさの割には軽量なの結構重宝しました。


芝桜の丘撮影風景

画質が良いQBiC PanoramaX

自作の電源供給システム(総額5000円程)

一脚利用時、バッテリーはウエストバックの中へ

USBケーブルが映らない様にテンションを高めて固定

ところで、一脚でも、ライトスタンドでもそうですが、撮影時には、ケーブル類の取り回しをよく考えておく必要があります。何しろこういったカメラのレンズは広角です。思った以上に映り込みますので、「少しケーブルがたわんでいるな」をほかっておくと、後々大変なことになります。
真下にあるものは、映像をStitchする(縫い合わせる)際に隠れれてしまいますので、この特性を利用して、うまく機材の映り込みを抑えるようにしましょう。



2016年6月6日月曜日

制作映像(その1)

私が一番最初に制作した360°動画です。

詳しいことは別のブログに書きますが、かなり苦労して撮影した割には、思った様な映像になりませんでした。



そう言えば、ブログの中で映像と動画と言った二つの言葉を使っています。どちらかと言うと、動画より映像の方が好きなワードなのですが、静止画で360°見る事ができる物もあるため、ついつい360°動画と言うワードを使ってしまいます。


2016年6月4日土曜日

360° A320コックピット

私のお気に入りの360°映像を紹介したいと思います。

こちらの映像は、360°カメラで撮影したA320のコックピットの様子です。
離陸前から、着陸まで、パイロット達の表情から目線の先、操縦の様子まで好きなシーンを見ることができます。尚、この映像は、YouTubeにて配信されていますので、PCの場合は、ChromeやFireFox等の最新ブラウザで見る必要があります。また、Androidのスマートフォンの場合は、YouTubeの純正アプリで見れば、向きを変えることで360°映像が楽しめます。iPhoneを利用されている方は、最近発表されたYouTubeの純正アプリをダウンロードしてください。

因みにAndroidの方は、Cardbordアプリを入れ、スマートフォンをVR用ゴーグルに取り付ければ、VRを楽しむこともできますが...メニューが操作できませんね(苦)

尚、綺麗な映像ではありますが、右の人物が若干ダブって見えてます。あと、右側のサンバイザー付近と左側のダッシュボード(?)付近も表示がおかしいので、少なくとも3台以上のカメラで撮影された作品だと思われます。




2016年5月22日日曜日

撮影前のお作法1(同期を取るために)

360°専用カメラで撮影する場合、特に注意点はありません。リコーのTHETA Sなら、その形状からジンバルの利用が可能なので、揺れを防ぐ為に、是非ジンバルを使ってみて下さい。お作法としては、その程度でしょうか。

しかし、数台のカメラを接続し、汎用的なStitch(映像を360°につなぎ合わせる)ソフトを利用する場合は、撮影のお作法を守っておいた方が、Stitch作業が楽になります。そのお作法とは、まず、本番の撮影の前に、カメラをなるべく背景がはっきり映るポイントで回すこと。できれば、回す、止める、回すを一定間隔で繰り返しておくと良いでしょう。

これで何が変わるかと言うと、Stitchソフトが、このカメラを回すタイミングを元に、数台のカメラが撮影した異なる映像の同期を取ってくれるのです。 このシーンが無いと、大半のStitchソフトは、音で同期を取らざるを得なくなります。
ところが、個々のカメラのマイクの向きが異なる為、同じレベルの音を入れることが、なかなかできないのです。

ただ、音による同期が不可能とは言っていません。カメラによっては、それが適している場合もあるので、カメラを回す、止めるの繰り返しの他、カメラの近くで手をたたく等して、音を入れることも実施しておいた方が良いと言えます。

VideoStitch Studioの画面


一般的には、AudioとMotionのどちからで同期させる
少なくとも、私が初めて360°映像を撮影した、ELMO QBiC PanoramaXでは、音による同期に助けられたことがしばしばありました。まっ、最初は回すなんてこと知りませんでしたから、同期がとれなくて苦労しまして...。

因みに、下の映像は、私が実際にやった撮影前の準備映像です。最初の1分くらいの間に、回したり、手をたたいて音を入れたりしています。実際には、MCの声が大きいので、音入れは不要ですした。あと、回し方がよろしくないのですが、それはまたの機会に。


2016年5月20日金曜日

360°映像を撮る為のカメラ

360°映像を撮るにあたり、専用のカメラは必ずしも必要ありません。

皆さん、色々なタイプのカメラで撮影していますが、一般的には、下の写真の様に、複数のカメラをリグで固定し、全方向の映像を撮影するのが一般的です。


ELMO QBiC PanoramaX

正確には、MS-1XPを4台連結しています

このカメラは、名古屋に本社があるELMO社のQBiC PanoramaXと言う製品で、MS-1XPと言うカメラ4台を専用リグで接続したものです。特徴としては、4台の広角アクションカムで撮影するので、GoProを使った物に比べ安価に360°映像が撮影できる点と、この価格帯としては、比較的高画質(3840×1920 60p)な点でしょう。

ただし、あくまでも4台のカメラを、最適に配置しているだけ(スマホから一元管理可能)ですので、映像としては縦長の4つの映像が作成される事に鳴ります。その為、撮影後、専用ソフトでStitch(縫い合わせる)する作業が必要になるのです。その点が、360°専用カメラとして設計されたリコーのTHETA S(動画は1920×1080まで)とは異なる部分です。まっ、プロ用と考えれば納得ですが、簡単であって欲しいとも考えてしまいます。


4台のカメラとリグのセットで提供される


組み立てるとこの様になります

因みに、360°カメラの4Kは、360°分の映像で4Kの意味です。一般的なカメラで映した映像は、そこまで広角ではなく、それを4K(3840×2160)で表示します。書いていることが解かりますでしょうか?そう、360°映像の4Kは、FHDよりはるかに粗い映像になってしまうのです。無論、高解像度化も可能です。可能なのですが、データ的には、8K映像と同じレベルになってしまい、保存方法、配信放送、その他色々な問題を引き起こすことになりかねません。

次回は、撮影のコツを紹介します。